- ガソリン価格の高止まりはなぜ続くのか?
- 政府の新方針:2025年6月から補助金を拡充し価格を引き下げ
- 補助金制度の仕組みと変遷
- 最新データ:都道府県別ガソリン価格ランキング(2025年4月1日時点)
- 将来予測:補助金が終了したらどうなる?
- よくある質問(Q&A)
- 【新着】ガソリン補助金「ゼロ円」初の決定、今後の価格推移にも注目(2025年4月16日)
- 補助金に加え、日常でできるガソリン代の節約術
- まとめ:ガソリン価格は6月からの補助金拡充で緩和へ
ガソリン価格の高止まりはなぜ続くのか?
2025年に入ってもガソリン価格の高騰が続いています。4月時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は184.9円/Lで、前年より約10円高い水準です。
主な要因は以下のとおりです。
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原油価格の高止まり(中東情勢などによる供給不安)
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為替相場の円安傾向
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ガソリン補助金の段階的縮小
こうした背景を踏まえ、政府は新たな価格引き下げ策を打ち出しました。
政府の新方針:2025年6月から補助金を拡充し価格を引き下げ
2025年4月4日、自民・公明・国民民主の3党幹事長が会談し、6月からガソリン補助金の拡充によって価格を引き下げる方針で一致しました。
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現在の補助金により、ガソリン価格は1Lあたり185円程度に抑制
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今後、補助金の拡充でさらに価格を引き下げる見通し
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補正予算の編成は行わず、既存の予算内で対応
これは物価高騰対策の一環として、家計への負担軽減を目的としたものです。
補助金制度の仕組みと変遷
現在実施されている補助金制度は「燃料油価格激変緩和補助金」と呼ばれ、資源エネルギー庁が実施しています。2022年から始まったこの制度は、ガソリンや軽油、灯油などの小売価格が一定以上に上昇した際に、卸業者などに対して補助金を支給し、小売価格を抑制する仕組みです。
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開始:2022年1月〜(当初は期間限定)
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対象:ガソリン・軽油・灯油・重油
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補助対象:元売り事業者などに対する支給
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継続状況:物価高騰に伴い数回延長、2025年6月以降は縮小・終了も視野に
最新データ:都道府県別ガソリン価格ランキング(2025年4月1日時点)
地域によってガソリン価格には大きな差があります。以下は最新のランキングです。
ガソリン価格が高い都道府県TOP3
順位 | 都道府県 | 平均価格(円/L) |
---|---|---|
1位 | 山口県 | 191.3円 |
2位 | 長野県 | 191.1円 |
3位 | 山形県 | 190.8円 |
ガソリン価格が安い都道府県TOP3
順位 | 都道府県 | 平均価格(円/L) |
1位 | 長崎県 | 172.4円 |
2位 | 青森県 | 175.7円 |
3位 | 奈良県 | 175.8円 |
全国平均は184.9円であり、地域間の価格差は最大で約20円にのぼります。
将来予測:補助金が終了したらどうなる?
現在の補助制度は延長されていますが、政府は2025年6月以降の段階的縮小や終了を視野に入れています。もし補助金が終了すれば、ガソリン価格は以下のような影響を受ける可能性があります。
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卸価格が補助されなくなることで、小売価格が一気に上昇
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地方や車社会に依存する地域ほど影響が大きくなる
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家計や物流コスト、物価全体に波及するリスクも
今後の政府発表や予算審議の動向に注目が必要です。
よくある質問(Q&A)
Q. ガソリン補助金はいつまで続きますか?
A. 現在は2025年6月まで継続予定ですが、その後は段階的縮小または終了の可能性があります。
Q. ガソリン価格はどのくらい安くなる?
A. 補助金の拡充により、今より数円〜10円程度下がる見通しです(時期や原油価格により変動)。
Q. 軽油や灯油にも補助は出ている?
A. はい、軽油・灯油・重油も制度対象となっており、小売価格抑制の一助となっています。
【新着】ガソリン補助金「ゼロ円」初の決定、今後の価格推移にも注目(2025年4月16日)
2025年4月16日、経済産業省は、ガソリン価格抑制のために石油元売り会社に支給している補助金について、4月17日から23日の間は「ゼロ円」とすると発表しました。これは、来週のガソリン平均価格が補助金の基準である1リットル=185円を下回る見通しであるためです。補助金の支給額がゼロとなるのは、制度が始まった2022年1月以来、初めてのことです。
政府は、ガソリン価格が185円前後に維持されるように毎週補助額を調整しており、その判断材料にはガソリン価格の全国平均、原油価格、為替の動向などが含まれています。石油情報センターによると、14日時点の全国平均価格は186.5円でしたが、原油価格の急落と円高の影響で、来週は182.7円になると予測されています。
注目すべきは、原油価格の動きです。指標となる米国産WTI原油の先物価格は、トランプ前大統領による「相互関税」発表(4月2日)をきっかけに急落し、7日には一時、1バレル=60ドルを割り込みました。これは実に4年ぶりの水準で、その後も60ドル前後で推移しています。年初から3月までの70ドル台と比較すると、およそ10ドル安い水準です。
この背景には、相互関税による世界経済の減速懸念があり、原油需要の減退が予測されています。加えて、OPECプラスが5月以降の増産方針を発表したことも、価格下落に拍車をかけました。
補助金に加え、日常でできるガソリン代の節約術
政府の補助金に頼るだけでなく、日常の中でできる節約も非常に重要です。
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ガソリン価格比較サイトやアプリ(gogo.gsなど)を活用
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平日や朝早くの給油が安くなる傾向を活用
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アプリやポイントカードでの割引を使用
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タイヤの空気圧管理やエンジンメンテナンスで燃費改善
まとめ:ガソリン価格は6月からの補助金拡充で緩和へ
2025年6月から、政府の補助金拡充により一定の価格引き下げが見込まれています。とはいえ、いまだ高水準であることに変わりはありません。
今後も補助金の動向を注視しながら、自分でできる節約術を取り入れて、家計を守る工夫が求められます。
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