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若手の“見切りの早さ”に戸惑う管理職が、今あらためて悩む“勤め上げる価値”

これは、40代も半ばを過ぎたひとりの“おじさん管理職”が、仕事や人生についてふと思ったことを言葉にした、そんな独り言のような文章です。日々の仕事に追われ、家族を支え、責任も増える中で、ふと立ち止まったときに心の中に浮かんだ感情を、そのまま残しておこうと思いました。

大きな主張や答えがあるわけではありません。むしろ、何も決まっていないからこそ書いておきたくなった内容です。たぶん、こういう曖昧な状態のなかで揺れている人は、自分だけではない気がしています。

そんな思いを抱えながら書いたこの文章が、同じように日々に追われながらも、「このままでいいのかな」と感じている誰かに、静かに届けば嬉しいです。

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1. 若手の価値観は「見切る力」か「忍耐力の欠如」か?

「最近の若い子はすぐ辞めるよね」
つい言いたくなる言葉だけど、本音ではうらやましくもある。

自分が20代の頃は「まずは3年」が当たり前だった。仕事を覚え、信頼を得るには時間がかかるものだと教えられてきた。

でも今の若手は、1〜2年で転職するのが珍しくない。
そして彼らは迷わない。「ここじゃない」と思ったら、あっさり別の道へ進んでいく。

正直、少し戸惑う。
でも時代は変わった。終身雇用も崩れ、副業やフリーランスも一般的に。
自分たちの常識は、もはや非常識になりつつある。


2. 管理職として抱えるジレンマ

気がつけば、自分も部下を抱える立場になった。
成果は求められるし、若手には寄り添わなければいけない。
上からも下からもプレッシャーは絶えない。

そんな中、ふと自分に問いかける。

「自分はこの会社で“勤め上げる”べきなのか?」

そう思った時、数年前から少しずつ始めた副業のことが頭に浮かぶ。
さらに、昔の同僚や友人から「一緒に何かやらないか」と声をかけられたこともあった。
彼らはすでに独立していたり、スタートアップでの挑戦を始めていたりして、羨ましく感じた一方、自分にその一歩が踏み出せるのかと迷う気持ちも強かった。


3. 副業に手を出したけれど…

世の中の流れに乗って、自分も副業を始めた。
ライティング、小さなコンサル案件、ブログ……本業以外の“自分の価値”を探す日々。

最初は新鮮だった。
会社とは違う評価軸があって、自分のスキルが直接対価になる感覚も悪くなかった。

でも、それだけで食べていけるかと言えば……正直、自信はない。
家族もいる、住宅ローンもある。自由には憧れるが、リスクを完全には取れない現実がある。

「もし、副業が軌道に乗ったら辞めてもいいかも」
そう思いながらも、何年も“様子を見てる”自分がいる。

辞める理由はある。
でも、辞めきれない理由も同じくらいある。


4. 勤め上げることの意味を、いま再考する

かつては、会社に尽くすことが誇りだった。
けれど今は、自分のキャリアを“会社に任せきる”ことのほうが、むしろリスクに見える時もある。

副業に手を出して初めて気づいた。
自分のスキルを“会社の外”で試すことが、こんなに刺激的で怖いなんて。

そして、もうひとつ気になるのが——
**退職後の「孤独」**だ。

仕事に全力を注いできたからこそ、会社以外の人間関係やネットワークが薄いと感じることもある。
それに気づいたのは、周囲の定年退職を迎えた先輩たちの姿を見てからだった。

「人生を全うすること」と「会社を勤め上げること」は、きっと別のことなんだろう。
勤め上げるのも、一つの生き方。でも、それだけが人生ではない——
そんな思いが、日に日に強くなってきている。


5. 結論はまだ出ていないけれど

若手が辞めていく姿を見るたびに、「自分も動いた方がいいのか?」と考える。
副業に手を出し、少しずつ外の世界を知り始めたとはいえ、今の職場に対する責任感や安定への思いが自分を引き止める。
辞めたい気持ちがゼロではない。でも、「辞める決断をする自分」にはまだなりきれていない。

この揺れは、きっと自分だけじゃない。周囲の同世代にも同じような迷いや逡巡を感じる瞬間がある。
中には「人生を全うすること」と「会社を勤め上げること」は別だと気づきながらも、行動には移せずにいる人も多いのではないかと思う。
それだけ、長く働くということは、簡単には割り切れない時間と感情が積み重なっていくものだ。

揺れている。でも、たぶんそれが今の正直な“等身大”。
迷いながらも、自分のペースで選び続けることに意味があるのだと思う。

「辞める」「勤め上げる」どちらも正解。
大事なのは、どちらも“自分の意思で選べる状態”を作っておくことだと思う。


おわりに

同じように、副業を始めたけど踏み切れない。
辞めたいわけじゃないけど、ずっとこのままも違う気がする。
人生の終盤に、“会社以外に何が残っているか”が少しずつ気になり始めた。

そんな“宙ぶらりん”な気持ちを抱えている人に、届けば嬉しい。