2025年10月21日、高市内閣の発足とともに就任した鈴木憲和・農林水産大臣(43)。
就任からわずか数日後の10月27日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に生出演し、その冷静で論理的な受け答えが大きな話題を呼んだ。番組内での質疑応答をきっかけに、「現場を知る改革派」という評価がネット上でも急速に広まっている。
- ■ 東大法学部から農水官僚、そして政治の世界へ
- ■ 「増産」から「需給調整」へ──就任直後の方針転換
- ■ SNSで広がる称賛の声
- ■ 「安心できる農政」を掲げて
- ■ 地方発の日本農業改革へ
- ■ まとめ:信念のある若手閣僚に期待
■ 東大法学部から農水官僚、そして政治の世界へ
東京都出身の鈴木氏は、開成高校、東京大学法学部を経て2005年に農林水産省に入省。
官僚時代には「品目横断的経営安定対策」や「美しい国づくり推進室」など、農政の現場や制度設計に深く関わってきた。自らの足で農村を歩き、農家の声を聞きながら制度を考える姿勢は、当時から一貫していたという。
2012年、父の出身地・山形県南陽市に移住し、山形2区から衆院選に出馬。
「地方の一次産業を再び日本の誇りに」という信念を掲げ、初当選を果たした。以後、青年局長や副大臣を歴任し、2025年に初の閣僚入りを果たした。

参照:Yahoo!ニュース
■ 「増産」から「需給調整」へ──就任直後の方針転換
農水大臣就任直後に鈴木氏が打ち出したのは、「コメ増産」から「国内需要に応じた生産」への転換。
長年の課題だったコメの供給過多と価格変動を抑えるための現実的な一手だ。
27日のテレビ出演では、タレントの石原良純氏や玉川徹氏から厳しい質問が飛んだが、鈴木氏は終始落ち着いた口調で対応。
「価格が乱高下することを避けるような需給バランスを持っていきたい」
「今の価格高止まりは、取引構造の結果であり、コスト削減など工夫の余地がある」
と語り、単なる“価格是正”ではなく、生産・流通・消費の全体を見据えた調整型農政を志向していることを明確にした。
また、「おこめ券」を含めた物価高対策についても、
「本当に困っている人に的確に届く支援を」
と述べ、生活者の目線も忘れない姿勢を見せた。
■ SNSで広がる称賛の声
放送直後、X(旧Twitter)には次のようなコメントが相次いだ。
「鈴木農林大臣、頭が切れる!」
「完全アウェイの『モーニングショー』で堂々の論戦」
「玉川さんが言い返せないほど論理的」
政治家としての答弁力はもちろん、相手の質問を遮らずに聞き、データと理屈で応答する姿勢に、多くの視聴者が“誠実さ”を感じ取ったようだ。
■ 「安心できる農政」を掲げて
就任会見で鈴木大臣は「生産者が将来を見通せる“安心感のある農政”をつくりたい」と語っている。
人口減少と高齢化が進む中で、単に補助金をばらまくのではなく、
“再生産できる仕組み” “若手が参入できる環境” をどう整えるかが鍵になる。
鈴木氏は官僚出身でありながら、机上の政策ではなく現場主義を貫くタイプ。
農家や漁業関係者との対話を重ね、政策を実践レベルに落とし込む姿勢は、省内出身者だからこその強みでもある。
■ 地方発の日本農業改革へ
「地方こそ可能性の宝庫」。
これは鈴木氏が山形県で政治活動を始めたころから口にしている言葉だ。
地方で育まれた農業・林業・水産業を“守る”だけでなく、“稼げる産業”に変えていく――その挑戦は、まさに今始まったばかりだ。
■ まとめ:信念のある若手閣僚に期待
就任早々、テレビの全国放送という“アウェイの舞台”で堂々と持論を展開した鈴木憲和農水大臣。
その発言には、机上の理屈ではなく、現場を歩んできた人間の説得力があった。
農政の安定と変革をどう両立させるか。
“現場を知る改革派”として、鈴木大臣の信念と行動がこれからの日本の食と農の未来をどう導くのか、注目が集まっている。